月次レポート 2016年5月号

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月次レポート 2016年5月号

「パナマ文書」流出

Editor: パナマの法律事務所、モサック・フォンセカから、匿名の人物によりリークされた1150万点もの文書についてご存知の方も多いかと思います。基本的に、これらの文書はどれほどの数の資産家が各国の税当局から所得隠しをしていたかを示すものです。

オーストラリア国税局(ATO)のクリス・ジョーダン長官が作成したプランの下で、パナマ文書流出によって判明した脱税者を追い詰める史上最も野心的な国際的捜査を行うことに、35カ国が同意しました。

約800人のオーストラリア人がモサック・フォンセカのリストに登録されており、そのなかで今回リークされた機密情報のうち、80人がオーストラリア犯罪委員会(ACC)の重要・組織犯罪データベースに登録されていました。

ATOは、800人のうち120人が、香港にあるオフショアサービスプロバイダーと関連があると述べています。

ATOのマイケル・クランストン副長官は、「リークされた情報の中には以前名前の挙がってこなかった脱税者もおり、その中には富裕層も含まれている。我々はすでに対応を始めている」と述べています。

モサック・フォンセカから今回流出した文書は、国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が率いる世界的なメディアプロジェクトで公開されています。

ICIJは、モサック・フォンセカによって設立支援された24万件のオフショア企業の名前や役員名、株主を来月公開する予定です。

 

 

 

ATOによるスーパー(年金)保証に関する「ハイリスク業界」

毎年ATOは、従業員に対する年金保証義務を満たしていない恐れのある業界を特定しています。

今年は以下の業界に着目しています。

  • 製パン・製菓業界
  • スーパーマーケット業界
  •  自動車ディーラー業界
  •  コンピューターシステム設計業界

以上の業界が2016年7月からの計画的監査の対象となり、それについての通知書が届きます。

 

 

 

ライフスタイル関連資産とキャピタルゲイン税(CGT

ATOは、芸術品や文化的収集品などのライフスタイル関連資産 (生活嗜好資産) について適切に会計処理されていない例があると述べています。

国税局は、納税者がこれらの資産について法律にのっとって処理できるように、また、資産の処分に際してキャピタルゲイン税(CGT)が課される可能性があるということを認識してもらえるように、支援していきたいとしています。また、国税局は納税者は以下の点について注意を呼びかけています。

  • 1985年9月20日以降に500豪ドルよりも高額な価格で入手した品物についてはCGTが課され、個人的使用であっても例外ではないこと。
  • 故人の遺産の一部には特殊なCGTが課されること。
  • 品物が納品された日ではなく、購入もしくはオークションの日時が適用されること。

国税局は現在、上記のような資産の所有者を特定すべく、保険会社と協働しています。

Editor: お心当たりのあるお客様は幣事務所までお問い合わせください。

200万ドル以上の不動産売却に対して新しい源泉徴収税制

2016年7月1日より、オーストラリアにある課税対象財産(例えば不動産)で、市場価格が200万ドル相当以上のものには、新源泉徴収税制が適用されます。

2016年7月1日以降にこのような不動産資産を売却する場合、すべての売買契約において10%の源泉徴収税 (Non-final) が課される可能性があります。

不動産資産の売主がオーストラリア居住者の場合、10%の源泉徴収税は適用除外となるため、前もって国税局から納税完了証明書(Clearance Certificate)を取得しておく必要があります。

Editor: この新しい源泉徴収税制は、もともとは非居住者がオーストラリアの不動産資産を売却する際に適用することを意図したものでした。

しかしながら、実際のところは、オーストラリア居住者である売主にもこの新税制が適用されます。したがって、オーストラリア居住者であることを証明するために、納税完了証明書を国税局から取得する必要があるのです。

一般的には、居住用または商業用不動産の売買、またはそのような不動産を所有している会社やトラストの売買に新税制の影響があります。

 

 

外部委託者への支払データ照合のプログラム

ATOは、外部委託者への支払データを照合するプログラムを継続すると述べています。

ATOは、2017~2019会計年度の期間中に、雇用主のコンプライアンス・プログラムの一環として企業訪問をします。今回の支払データ照合プログラムに使用されるデータは、これらの訪問した企業から取得されます。

企業から集められたデータは、以下の項目に当てはまるような、納税の義務を適切に果たしていない可能性のある請負業者を特定するために使用されます。

  • ATOに正しく登録されていない。
  • 確定申告書の未提出。
  • 受け取った支払い額の申告漏れがある。
  • 納税額が不十分である。

これは進行中のデータ照合プログラムであり、5年以上行われています。

 

 

注)上記の記事は一般的な情報提供を目的としており、法的なアドバイスではありませんのでご了承ください。もし個別のアドバイスが必要な場合は専門家にご相談ください

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