月次レポート 2017年8月号

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月次レポート 2017年8月号

2017年の業務関連費申告に関するATOの警告

ATOは今期、業務関連費に注目し、精査を厳格化し、その教育への取り組みを強化しています。

副局長キャス・アンダーソンは、以下のように述べました。「過去5年間に、衣類やクリーニング費用の申告額が20%前後増加しています。 増額自体は納税者全員が誤った申告をしていることを示唆するものではありませんが、税務局が注目するべき理由とはなっています。」

アンダーソン副局長は、よくある間違いとして、不適格な衣類の申告、実際に支出が行われていない申告、および申告額の計算根拠が説明できない場合を挙げました。

「先日、ある納税者が普段着を購入する際に、販売員に仕事でも着用するならば税額控除を申請できると言われたという話を聞きました。

しかし、これは誤りです。 職場で着用するために購入した通常の衣類は、雇用主が特定の色を指定したり、服装規定が設けられている場合であっても税額控除を申請できないのです。」

アンダーソン副局長はまた、対象となる衣類やクリーニングについて支出を行っていなくても150ドルの基本控除が認められるというのは架空の説だと述べました。クリーニング費についいて、同額以下であれば記録保持義務が「緩和」されているのは事実ですが、納税者は控除額の算出方法を証明できなければなりません。

ATOからの主なメッセージは、納税者に以下を忘れないようにすることでした。

  • 全所得の申告、
  • 実際の支出を伴わない控除申告は行わない、
  • 私費について控除申告は行わない、
  • あらゆる申告額を裏付ける適切な記録を保持する。2017年7月1日以降、以下を含む海外から輸入したサービスおよびデジタル製品にGSTが課税されます。

 

海外から購入したサービスやデジタル製品への物品サービス税(GST)課税

  • 映画、音楽、アプリ、ゲーム、および電子書籍のストリーミングまたはダウンロード、および
  • 建築、教育、法務等のサービス

オーストラリアでGST課税事業者として登録した事業は、以下の場合に非居住者からの購入製品にGSTを課税されません。

  • 非居住者である供給者に課税事業者のABNを提供し、かつ
  • 自らがGST課税事業者である旨を表記した場合。

ただし、個人使用目的でサービスやデジタル製品を海外から購入した場合には、ABNを提供する必要はありません。

 

「低価値」の外国供給品へのGST課税

議会は、201871以降、オーストラリアの消費者に国外から供給された1,000ドル以下の物品にGSTを適用する法案を採択しました。

同法では、「売り手からの徴収モデル」に基づき、総売上高75,000豪ドル以上の海外の供給業者やオンライン市場(AmazonやeBay等)がオーストラリア国内の消費者に低価値の物品を販売する際に、GSTについての会計処理を義務付けます。

施行が来年度からとなっているのは、業者にシステム対応の時間的猶予を与えるためです。

Editor:これは、前項の国外のウェブサイトから購入した物品やサービスへのGST課税とは別の措置である点にご注意ください。

キャピタルゲイン源泉徴収税に新たな閾値

2017年71以降、非居住者が時価750,000豪ドル以上のオーストラリア不動産を売却した場合、購入者は売り手が修正申告を行わない限り、購入価格の12.5%を源泉徴収し、ATOに納税しなければなりません(「非居住者源泉税」)。

他方、オーストラリア居住者たる売り手が時価750,000豪ドル以上の不動産を売却する場合、販売額からの源泉徴収が行われないようにするには、ATOからクリアランス証明書を取得しなければなりません。

したがって、時価750,000豪ドル以上の全取引について、売り手と買い手はクリアランス証明が必要であるか検討しなければなりません。

 

トラック運転手の旅費についての変更

Editor: ATOが発表した合理的旅費に関する直近の税務決定には、従業員であるトラック運転手について大きな変更が含まれています。

2017/18所得年度につき、従業員たるトラック運転手が旅費手当てを受取り、自宅から離れた宿泊を要する場合の合理的旅費(証明書類が必要な宿泊費を除く)は、一日当たり55.30ドルとなりました(2016/17年度は一日当たり合計97.40ドル)。

従業員たるトラック運転手が合理的金額を上回る金額を申告する場合には、合理的金額を上回った部分だけではなく、申告額全額についての証明書類が求められます。

Editor: 本税務決定には、2017/18年度に一日当たり40ドルの旅費手当てを受取るトラック運転手(2日間の輸送業務100回につき、通期で8,000豪ドル)が、これらの輸送業務で14,000ドルを支出した例が記載されています。

これらの経費について税額控除を申請するには、14,000豪ドルを旅費として申告するか(輸送中に購入した飲食料についての全領収証を保管していた場合)、合理的金額を用いて11,060豪ドル(55.30豪ドル×200日)を旅費として申告することができます(この場合の証明事項には、輸送業務中、一般的に一日当たり55豪ドル以上を飲食料として支出したことが含まれます(例えば、日記、銀行の明細、一部の輸送業務について保管した領収証等を参照できます))。

 

2017/18年度の自動車減価償却限度額

2017/18所得年度の自動車の償却限度額は57,581豪ドル(前年度と同額)です。 この金額は、減価償却控除額とGSTの仕入れ税額控除を制限します。


2017年7月に、ローラは業務で使用するため、自動車減価償却限度額が適用される自動車を60,000豪ドルで購入しました。ローラは2017/18財務年度からこの自動車を所有しているので、2017/18所得年度の減価償却額算出に当たって、自動車の費用は57,581豪ドルに引き下げられます。

 

注)上記の記事は一般的な情報提供を目的としており、法的なアドバイスではありませんのでご了承ください。もし個別のアドバイスが必要な場合は専門家にご相談ください。

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