月次レポート2017年7月号

法人 & 個人のタックスリターン、監査、SMSF(自己運用年金基金)設立や企業設立など、ウェルシュ公認会計事務所は日本語にてご相談承ります。

月次レポート2017年7月号

2017/18年度から臨時財政再建税(Temporary Budget Repair Levy)を撤廃

2014年7月1日以降、課税所得180,000ドル超の個人に課された2%の臨時財政再建税が2017年7月1日以降撤廃されることになりました。

2017年6月30日までの期間について、所得が180,000ドルを超える個人には臨時財政再建税とメディケア税を含めると49%の限界税率が課されていました。

2%の臨時財政再建税の撤廃により、2017年7月1日以降、課税所得が180,000ドルを超える個人に課される限界税率は47%(メディケア税を含む)となります。

Editor:民間健康保険に加入していない個人については、メディケア税が1.5%上乗せされる点にご留意ください。

 

小規模事業者の20,000ドル即時控除措置延長

2017年5月9日に発表された連邦予算で、連邦政府は小規模事業者を対象とした上限20,000ドルの資産の即時償却措置を2017/18年度も継続する法案を明らかにしました。 その後、この予算案は法律として採択されています。

法案が否決されれば小規模事業者の資産即時償却額は2017年7月1日以降、1,000ドルに戻るはずでしたが、可決されたことで、即時償却額が1,000ドルに戻るのは2018年7月1日以降となります。

即時償却が認められるのは小規模事業者が購入した20,000ドル未満の資産であり、係る資産は2018年6月30日以前に使用開始されているか、設置されて使用可能となっていなければなりません。

Editor:税務上、小規模事業者とみなされる「年間総収入額(annual aggregated turnover)」の基準額は、201671日より200万ドルから1,000万ドルへと引き上げられています。 この結果、過去最多数の事業者が20,000ドルの即時償却資格を満たすことになります。

自社が小規模事業者であるか、購入を検討中の資産が「償却資産」の条件を満たすか、「使用されている、又は設置され使用可能となっている」とは何を意味するのか等の判断についてご支援できることがあれば、当社までご連絡ください。

 

簡易版BASの導入間近

豪州国税局(ATO)は、物品サービス税(GST)納税申告の簡略化のため、事業報告書(BAS)で報告が要求される情報量を削減します。

2017年7月1日以降、GST課税売上高が1,000万ドル未満の小規模事業については、簡易版BASが通常のGST納税申告方法となります。

GSTに関して、小規模事業者が報告しなければならないのは以下の事項のみとなります。

G1―総売上

1A―売上に課されたGST

1B―購入に課されたGST

これにより、事業者の報告サイクルや記録保管義務、BASにおける他の税金の報告方法は変更されません。

簡易版BASは、事業者のBAS提出を容易にすることを目的として導入されました。また、書式記入や最終的なGST金額に影響を与えない変更に要する時間も短縮される見通しです。

ATOは、2017年7月1日以降、適格小規模事業者のGST報告方法を簡易版BASに自動的に変更します。

小規模事業者は、GST会計ソフトウェアの設定を変更してGST税区分コードの数を減らすことを選択できます。

Editor 簡易版BASへの移行や、GST会計ソフトウェアの設定でGST税コードの簡易版と詳細版のどちらを使用するかの決定についてご支援が必要であれば当社までご連絡ください。

 

オーストラリア不動産売却における非居住者源泉税制の変更

2016年7月1日以降、非居住者が時価2,000,000ドル 以上のオーストラリア不動産を売却した場合、購入者は決済時点で購入価格の10%を留保してこの金額をATOに納付することが義務付けられました。

2017/18年度予算に含まれた法案の採択により、2017年7月1日以降に購入された不動産については、源泉税率が12.5%に引上げられ、源泉税非課税の不動産の時価は750,000ドル未満へと引き下げられました。

Editor 残念なことに、201771日以降は兄弟間(いずれもオーストラリアに50年以上居住)における時価750,000ドルの不動産売買であっても源泉課税が必要となります。兄弟がお互いの居住者条件を明確に知っている場合であっても、売り手がATOの「源泉徴収免除証明書」を取得しない限り、源泉課税が義務付けられることになります。

この変更は、売り手がオーストラリア居住者であり不動産に750,000ドル以上の価値がある場合には源泉徴収免除証明書の取得が必要となることを強調しています。オーストラリア不動産の価格が天井知らずで上昇していることを勘案すれば、750,000ドルという基準額は高くはありません。価格750,000ドル以上の不動産の売買を行う場合(住宅用不動産、すなわち自宅も含む)、源泉徴収免除証明書が必要であれば当社までご連絡ください。

 

個人的スーパーアニュエーション拠出金の控除額変更

2017年6月30日までは、個人(主に自営業者)は所定の条件を満たせばスーパーアニュエーションへの拠出金について税額控除を申請できました。

その条件の一つは、給与や賃金が所得に占める割合が10%未満であること、 いわゆる「10%基準」です。

2017年7月1日以降、この10%基準が撤廃されました。これにより、75歳未満の個人のほとんどが、スーパーアニュエーションへの個人的拠出金について税額控除を申請できることになります(就労基準を満たす65歳から74歳の個人を含む)。

Editor:年齢65歳から74歳の個人の就労基準適用に関して支援が必要であれば、当社までご連絡ください。

適格規則

2017年7月1日以降の個人的スーパーアニュエーション拠出金につき、以下が満たされれば税額控除を申請できます。

  • 拠出金が、個人が確定給付型国家公務員退職年金基金制度又は憲法保護基金(CPF: Constitutionally Protected Fund)以外の適格退職年金基金又は退職貯蓄口座に振り込まれること。
  • 年齢制限が満たされること。
  • 基金加入者が、税額控除申請を意図する金額を基金に対して書面にて通知すること。及び、
  • 基金が税額控除の申請意図を書面にて承諾すること。

税引前拠出限度額

大まかに言うと、雇用主又は個人による税額控除の対象となる退職年金基金拠出金は、個人の「税引前拠出限度額」に含まれます。

個人が税額控除を申請する拠出金は税引前拠出限度額に含まれ、2017年7月1日以降の年度について、その金額は年齢に関らず25,000ドルとなります。 個人の限度額を超過した場合は、追加的な税金を支払わなければなりません。

Editor 201771日以降に始まる年度の個人による退職年金基金拠出金についての税額控除申請の適格基準と税務上の影響について、当社までご相談ください。

 

注:本記事に記載されたコメントの多くは一般的な性質のものであり、情報を実際に適用される場合は、情報の解釈や特定の状況への適用について個別に確認するため、専門的な助言を求めるべきです。

オーストラリア、シドニーにおける税務の事なら ウェルシュ 公認会計士事務所 にお任せください。お客様のビジネスを全力でサポートいたします。