月次レポート2018年11月号

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月次レポート2018年11月号

中小企業向け減税前倒し

政府は立法済みの中小企業減税の実施時期を5前倒しします。

年商5,000万豪ドルまでの企業の法人税率が、2022年度より25%に引下げられます(当初予定されていた2027年度から前倒し)。

同様に、法人格を持たない事業体の割引税率の16%への引上げも、2027年度ではなく2022年度からとなります。

Editor: 中小企業は立法かされた減税措置の実施前倒しを歓迎するでしょう。


小規模事業へのシングルタッチ・ペイロール適用拡大案

シングルタッチ・ペイロール(STP)は、2018年7月1日より従業員20名以上の雇用主約73,000社に適用されています。

現在、2019年7月1日以降STPの適用を全雇用主に拡大する法案が議会に提出されています。採択されれば、700,000社超の雇用主がSTP適用対象となると予想されます。

適用拡大法案はまだ立法化されていませんが、オーストラリア税務当局(ATO)は小規模企業に早期の自主的STP採用を検討することを推奨しています。

ATOは、現在給与支払いに関して特定のソフトウェアを使用していない従業員5名未満の零細企業が多数存在することを認識しており、STP対応のためのソフトウェア購入を強制する意向はないと示唆しています。

代替的報告メカニズムを検討するため、業界との協力が図られています。

ソフトウェア開発業者や一部大手銀行等が、零細企業が安価にSTPを遵守できるよう、必要なデータ提供を可能にするソフトウェアの開発に興味を示していると報道されています。

インターネット接続に問題がある地域に所在する雇用主は、STPの例外措置の対象となる可能性がある点にご注意下さい。

ATOは現在、フォーカス・グループと今後2年間に零細企業がSTPに移行する柔軟な選択肢を検討中です。

関連法案が採択された場合でも、ATOは2019年7月1日以降にあらゆる企業がSTP適用を開始すると期待することは現実的でないと考えており、適用開始期限については、段階的な対応を可能にするくり述べ条項等、柔軟な対応を示唆しています。

Editor: ATOからのメッセージは、とりわけ零細企業にとっては非常に明るい内容です。ソフトウェア開発業者と協力して、現在給与支払いソフトウェアを使用していない企業がSTPに関する義務を満たすための安価で簡便な代替手段が設けられることが期待されます。


納税報告システム(TPRS)の拡大

201871以降、納税報告システム(TPRS)の適用対象が清掃とクーリエ業界にも拡大されました。

事業者登録番号(ABN)を有し、事業に提供される清掃又はクーリエ・サービスについて下請け業者に支払いを行う企業は、各所得年度について課税支払年次報告(TPAR)が義務付けられます。

2018年7月1日から2019年6月30日までの期間に行われた下請け業者への支払いについての初回TPARの提出期限は2019828です。

清掃又はクーリエ・サービスが事業が提供するサービスの一部である場合には、所得年度ごとにTPAR提出が必要であるか判断するため、受け取り金額に占めるこれらのサービスの割合を判断しなければなりません。

とりわけ、当該サービスについて受け取る総額が以下に該当する場合はTPAR提出が必要となります。

  • GST売上の10%以上を占める場合。
  • GST売上の10%未満の場合はTPAR提出の義務はありませんが、提出を選択できます。

電子売上抑制ツールの禁止

2018104以降、政府はオーストラリアで納税義務を負う個人又は事業による電子売上抑制ツール(ESST)に関する活動を禁止しています。

ESSTの生産、供給、保有又は使用(又は他者によるこれらの活動を意図的に支援すること)は、刑事罰と行政処分の対象となります。

ESSTには様々な形態があり常に進化していますが、例としては以下が挙げられます。

  • 販売時点管理(POS)システムに接続された外部端末。
  • 合法的なソフトウェアにインストールされた追加ソフトウェア。
  • POSシステム又はソフトウェアの一部の特徴又は修正。

ESSTは、以下のようにして収入の不正報告や過少報告を可能にします。

  • 電子記録システムからの取引の削除、
  • 売上金額を減少させる取引の変更、
  • 売上記録の不正表示(GST課税売上を非課税売上に再区分する等)、又は
  • POS記録の偽造。

2018104から201943までの期間、ESST所有についての移行措置が適用されます。

納税者は、以下の場合にESST所有について法律違反を回避できます。

  • 2017年5月9日午後7時30分よりも前に取得したものであり、かつ
  • ATOにツールの所有を通知する。

重要な点は、移行措置がESSTの製造、開発、公表、供給、又は使用には適用されないことです。

違反行為の内容や犯罪の重大性によっては、納税者に最大5,000罰金単位が課されることになり、その金額は現在100万豪ドル超に相当します。

注:本書に記載されたコメントの多くは一般的な性質のものであり、情報を実際に適用される場合は、情報の解釈や特定の状況への適用について個別に確認するため、専門的な助言を求めるべきです。

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