月次レポート2018年12月号

法人 & 個人のタックスリターン、監査、SMSF(自己運用年金基金)設立や企業設立など、ウェルシュ公認会計事務所は日本語にてご相談承ります。

月次レポート2018年12月号

企業から株主への融資の見直し

政府は株主(又はその関係者)が関連会社から資金の借入れ(又は支払の受取り)を行った場合に一般的に義務付けられる融資契約の「簡素化」案の概要を示す協議文書を発表しました。

Editor: 広義には、民間企業が株主及び/又は関係者に対して支払いもしくは資金融資を行った場合、その金額は課税対象となる非適格配当(unfranked dividend)とみなされます。 

これを避けるため、多くの株主はみなし配当ルール(Division 7A of the Income Tax Assessment Act 1936)に基づく融資契約(基本的に当該金額を7年以内に返済するか、融資が実行された場合には25年以内に返済することに合意する内容)を締結しています。

これを前提として、財務省は現在以下を含めた検討を行っています。

  • みなし配当ルールを新たな10年モデルに転換し簡素化する。及び、
  • 信託から「バケット」会社に支払われる分配金がみなし配当ルールに基づく「未払い配当金」として扱われることの明確化。

Editor: 改正案は201971日から適用される予定で、今後2年間で企業や投資家に最も大きな影響を与える改正であると言えます。

現在、市中協議は政府が改正案に対する意見を検証する段階にあり、法案と更なる明確化は2019年初めに明らかになる見通しです。   

オーストラリア税務当局(ATO)が誤った銀行口座情報についてSMSメッセージ送信へ

ATOは確定申告に記載された銀行口座情報に誤りがあった場合に、還付金を受取る納税者に直接SMSメッセージを送信すると発表しました。

対象となる納税者は以下の内容のSMSを受信します。

  • 銀行口座情報に誤りがあるため還付金が処理できないこと、及び
  • 訂正のためATOに電話(13 28 61)すること。

対象となる納税者が7日以内にATOに正確な情報を伝えた場合、あらゆる還付金は電子的に入金されます。

Editor: 税務詐欺の増加を勘案すれば、納税者はATOからの(又はこれを装った)電子メッセージへの対応に一層慎重となるべきでしょう。

本当にATOからの連絡であるかはATOに電話(1800 008 540)して確認できますが、受け取った内容に不安がある場合は当事務所までご連絡ください。

業務用車両とフリンジベネフィット税(FBT)についてのATOからの連絡

ATOは先日、事業について業務用車両を登録しているがFBT申告を行っていない納税者(及びその税理士)に連絡すると発表しました。

ATOは企業に以下についての注意を促しています。

  • 車両を所有又はリースする企業が、これについて従業員の私的な移動又は利用を認める(従業員の自宅又はその近所に同車両を保管し、私用を認めることを含む)場合、同車両はフリンジベネフィットとみなされる。また、
  • FBTにおいては、取締役も「従業員」とみなされる。

外部機関がATOの延滞税回収代行へ

ATOは外部回収機関への延滞税金の回収委託の試行を決定しました。

この結果、ATOは納税者による確定申告提出の執行を外部回収機関に依頼することができるようになりました。

ATOは、納税者が当初の通知に対応しない場合に限って外部回収機関に税金回収を依頼すると述べています。

ATOによるデータ照合と株式取引

ATOは株式データを中心にデータ照合プログラムの適用対象を拡大しました。

ATOはオーストラリア証券投資委員会(ASIC)から2014年まで遡る個別の株式取引の価格、数量及びタイミング等のデータを受取っており、5億件超の記録を取得しています。

ATOはこの情報を、株式の売却や譲渡を所得やキャピタルゲインとして適切に確定申告に含めていない納税者の特定に活用します。

オーストラリアの成人500万人以上(三分の一近く)が株式を所有する中で、株式取引はATOの優先事項の上位となっている模様です。

従業員持ち株プログラムの改善発表

政府は現行の規制枠組みを簡素化し、小規模企業がより容易に従業員に持ち株プログラムを提供できるようにするため、時間的・コスト的負担軽減等の措置を含む法案の導入を検討していると発表しました。これには以下が含まれます。

  • 12カ月間に従業員に提供できる適格金融商品の価額制限を一人当たり5,000ドルから10,000ドルへ引上げ、
  • 会社法に基づく情報開示、許認可、広告、及び再販義務の適用免除の制定、及び
  • 小規模企業が商業上重要な財務情報を公開せずに従業員持ち株プログラムを提供することの許可(ほとんどの場合)。

注:本書に記載されたコメントの多くは一般的な性質のものであり、情報を実際に適用される場合は、情報の解釈や特定の状況への適用について個別に確認するため、専門的な助言を求めるべきです。

オーストラリア、シドニーにおける税務の事なら ウェルシュ 公認会計士事務所 にお任せください。お客様のビジネスを全力でサポートいたします。