月次レポート2018年6月号

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月次レポート2018年6月号

2018年度予算アップデート

オーストラリア政府は、2018年5月8日(火)に2018/19年度連邦予算案を発表しました。重要な提案には以下が含まれます。

  • 「低・中所得者に対する所得税控除」により、2019年から2022年の期間について、低・中所得者に年530ドルまでの課税相殺方式に基づく税額控除を実施。これは、定額所得税額控除に加えて適用されます。
  • 個人の所得税につき、段階的に一部の所得税率区分を引上げる減税措置を講じ(2018年7月1日より5%の税率区分の最高所得額を87,000ドルから90,000ドルへ引き上げる措置を含む)、最終的には37%税率区分を完全に廃止。
  • 中小企業(年間売上高1,000万ドル未満の事業者等)に対する20,000ドルの即時償却制度を、2019年6月30日まで12カ月間延長。
  • 2019年7月1日以降、以下を実施:

–  自己運用型年金基金(SMSF)の加入者数を最大4名から6名へ増加。

–  信託における未払い配当金がみなし配当ルール(Division 7A)に含まれることの確保。

–  空地の住宅用地又は商業用不動産についての費用控除の禁止。

未払いの拠出金に対する恩赦実施

政府は既に議会に提出されている退職年金保証制度(SG)保全パッケージを補完する法案として、過去の拠出不足を恩赦する12カ月間の措置を提案しました。

この法案は、雇用主に対して自主的に未払いの拠出金を全額支払い、高い名目金利を支払って「従業員を正当に扱う」インセンティブを与えるものです(その代わりに、未払いの拠出金がある雇用主に通常課される遅延金は課されません)。

原則的に、この恩赦措置を活用しない雇用主には、期間終了後に未払いの拠出金が明らかになった場合に支払うべきSG拠出金額に加えて最低50%という高額の罰金が科されます。

また、恩赦期間を通じて、オーストラリア税務局(ATO)は自主的に未払いの拠出金を報告しない雇用主に対する通常の執行業務を継続します。

恩赦期間は2018年5月24日からの12カ月間です。

 

ATOは本年度、自動車に関する税額控除申請に注目

ATOは本年度、より広範な業務関連費用への注目の一環として、事業用車両についての税額控除を詳細に検証すると発表しました。

副局長キャス・アンダーソンは、以下のように述べました。

「納税者が税額控除の対象外の控除申請、例えばプライベートな旅行や実際には行わなかった出張、雇用主が支払ったり払戻しを行った事業用車両費用についての控除申請を行うことを懸念しています。」

2016/17年度に375万人が事業関連の車両費用控除を申請した(合計約88億ドル)ことが原因となっているのは明らかで、毎年約87万人が走行距離ベースの最大額を控除申請しています。

アンダーソン副局長は、技術やデータ分析力の高度化によりATOが異例な申請を識別する能力が高まっていると語っています。ATOのモデルは、自宅から職場までの移動や、業務とは無関係な移動等の控除申請の特定にとりわけ有益です・・・.職場がどれほど遠かったとしても、自宅から職場まで移動するだけでは控除対象とはなりません。」

アンダーソン副局長は、納税者が正しい判断をするには三つの黄金律があると述べました。

「第一に、自ら支払いを行い、払戻しを受けていないこと。第二に、控除申請は所得の獲得に直接関係していなければならないこと。そして第三に、これを証明する記録があることです。」

 

 

スーパーアニュエーションの住宅関連措置がSMSFに意味すること

ATOは、SMSFの加入者が任意拠出金を初回住宅購入に充てられ、また主たる住居の売却益を拠出できる点を指摘しました(2017年12月に議会で採択された変更に基づく)。

ファーストホーム・スーパー・セーバー(FHS)スキーム

FHSスキームは、SMSF加入者が税制優遇されたスーパーアニュエーションの枠内で初回住宅購入資金を貯めることを可能にします。

2018年7月1日より、SMSF加入者は2017年7月1日以降に行われた任意拠出金と税引後拠出金、および関連所得を初回住宅購入資金として引き出すことを申請できるようになります。

Editor: この措置を活用するためには様々な条件を満たさなければなりません。詳細については、当事務所までお問い合わせください。

ダウンサイズ措置

65歳以上のSMSF加入者は、2018年7月1日以降に主たる住居の売却契約を締結した場合、スーパーに最大300,000ドルのダウンサイズ拠出を行える可能性があります。

ダウンサイズ拠出額は、拠出が行われた年度の拠出金限度額や残高テストには含まれません。

ただし、振替限度額の計算には含まれ、老齢年金の受給資格判断にも含まれます。

SMSFは、ダウンサイズ拠出金を受け入れる前に、加入者の拠出金が関連する条件を満たし、ダウンサイズ拠出金書式に記入が行われていることを確認しなければなりません。

 

注:本書に記載されたコメントの多くは一般的な性質のものであり、情報を実際に適用される場合は、情報の解釈や特定の状況への適用について個別に確認するため、専門的な助言を求めるべきです。

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