月次レポート2019年3月号

月次レポート2019年3月号

小規模事主向け即時減価償却制度についての変更点

2019年1月29日、モリソン首相は以下の法案導入を発表しました。

  • 即時減価償却制度を12ヶ月間延長し、2020630まで有効とする (即時発効)。
  • 即時償却限度額を20,000豪ドルから25,000豪ドルへの引き上げ (即時発効)。

現行の限度額である20,000豪ドルは、2015年5月12日(オーストラリア東部標準時7時30分)から適用されており、2019年7月1日以降は従来の1,000豪ドル未満に戻される予定でした。

今回の改正案では、年間売上高の総計が1,000万豪ドル以下の小規模事業主に対し、2019年1月29日から2020年6月30日までの期間中、定められた要件を満たす償却資産について、即時償却が認められます。即時償却が可能な資産は、それぞれ原価が25,000豪ドル以下の償却資産で、事業使用の割合分に応じて即時償却が認められます。

201921日に、個人で 22,000 豪ドルのワゴン車を購入したとします (GSTを除く)

この個人は小規模事業体であり、ワゴン車の事業使用割合は90%、プライベート使用割合は10%とします。

現行ルールでは、事業使用割合のコストが20,000豪ドル以下 ($22,000 x 90% = $19,800)であっても、即時償却することができません。なぜなら、原価の全額が20,000豪ドル以上だからです。しかしながら、単一減価償却プールの一部としての償却は可能です。 

対照的に、改正案のルールでは、原価の全額が限度額の25,000豪ドル以下であるため、19,800豪ドルの即時償却が可能です。

この改正案により、対象となる300万の小規模企業体が恩恵を受けると予想されています。

Editor: 2019213日に、小規模事業主向け即時減価償却制度についての財政法改正法案が下院に提出されました。

この法案がいったん可決されれば、小規模事業主は、2020630日まで、原価が25,000豪ドル以下の資産について即時償却することができるようになります。

源泉税徴収義務を怠った際の給与の会計処理

従業員への給与支払の損金算入についての規定が変更されます。

従業員への特定の支払についての損金算入は、2019年7月1日以降、源泉徴収(PAYG withholding)義務を果たしている場合のみ可能となります。

特に、以下の支払については、関連の源泉徴収義務を果たしている場合のみ損金算入できます。

  • 給与、賃金、コミッション、ボーナス、従業員への諸手当
  • 役員報酬
  • 宗教的職能者への支払
  • 労働者派遣手配に対する支払
  • ABNの提示がない個人請負人により提供された役務に対する支払(品物や不動産の供給を除く)

源泉徴収規定により、徴収義務のある金額について、企業は以下のことを行う義務があります

  • 従業員に支払う前に源泉徴収を行う。
  • 源泉徴収額をATOに報告する。

重要な点は、間違った金額を誤って源泉徴収してしまった(または報告してしまった)場合でも、その給与支払分が損金算入できなくなるわけではありません。

豪州企業向けニュース

ATOは先日、税優遇拡大で適用できる可能性のある税制について、小規模事業主に向けた呼びかけを行いました。小規模事業主に適用される可能性がある税優遇は、以下の通りです。

  • 法案可決待ちですが、小規模事業を対象とした、最大25,000豪ドルの即時減価償却制度(詳細は上述の通り)
  • 第一次産業従事者向け加速償却。フェンスや用水施設と同様に、税優遇が適用される飼い葉倉庫といった資産の加速償却ができます。
  • 干ばつの影響を受けた第一次産業従事者へのDrought Helpによるサポート、またはATOへの問い合わせによるサポート(1800 806 218)
  • 標準税率適用の事業体(’BRE’ : Base Rate Entity)に対しては、 27.5%の低法人税率の適用
  • 定められた要件を満たす個人事業主や個人パートナー、受益者を対象とした小規模事業体向け所得税控除(‘SBITO’:Increased Small Business Income Tax Offset)の増額

また、ATOは、より多くのビジネスが小規模事業体を対象とした税優遇を受けれるようになったと呼びかけています。

具体的には、2016年7月1日から、売上高総計が1,000万豪ドル以下(つまり売上高の限度額が1,000万豪ドル以下)のすべての事業体について、税優遇が受けられるようになりました。

それ以前の売上高の限度額は200万豪ドルでした。1,000万豪ドルという限度額は、以下のものを除いてほとんどの税優遇措置に当てはまります。

  • SBITO (小規模事業体向け所得税控除): 2016年7月1日から売上高の限度額は500万豪ドル
  • 小規模事業体を対象としたキャピタルゲイン税に係る税優遇:引き続き売上高限度額は200万豪ドル

Note: 低法人税適用の売上高限度額について、2019年の所得年度では、5,000万豪ドルに増額されています(2018年の所得年度における限度額は2,500万豪ドル)。

 

注:本書に記載されたコメントの多くは一般的な性質のものであり、情報を実際に適用される場合は、情報の解釈や特定の状況への適用について個別に確認するため、専門的な助言を求めるべきです。

私達はグローバル企業からオーストラリア国内企業まで、幅広い支援サービスに真摯に取り組みます。